「海の記念日」制定は意外な理由?
2020/12/11
海の澄んだ青色は本当に美しく、気持ちを
すっきりとさせてくれます。
九九六(平成八)年から、七月二〇日が「海の日」になり、
二〇〇三(平成一五)年からは七月第三月曜日に変更に
なりましたが、こうした祝川をつくりたくなる
気持ちもわかります。
海水浴シーズン前にふさわしい祝日です。
……と思っていましたが、本当は違うのです。
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この海の日、一九九六年になって突然登場した
記念日ではないし、海水浴とも関係ありません。
じつは、「海の日」の前身となった「海の記念日」
というのが、一九四一(昭和ヱ()年、太平洋戦争直前に
制定されていたのです。
祝日ではなかったので一般にはほとんど知られていません
でしたが、海運業者などにとっては意味のある日でした。
この「海の記念日」のもとになったのは、
一八七六(明治九)年に行われた明治天皇の東北巡航です。
東北地方を視察するのに、明治天皇は船を
利用したのです。
当時は陸路より船のほうがずっと速かったと思われます。
明治天皇は、帰途、灯台巡視船「明治丸」で青森から
函館を経て横浜港に帰ってきました。
そうして横浜港に帰港した日が七月二〇日だったのです。
このできごとから六〇年以上たった一九四一年になって、
海運の大切さに目を向けようと、「海の記念日」が制定され、
一九九六年に「海の日」として国民の祝日に
昇格したというわけです。
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