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世界ではじめて「SOS」を使った船

      2020/12/11

黒船がコールタールで防水していたのも、やはり海難事故の

危険を少しでも避けたかったからでしょう。

 

船の事故としてもっとも有名で悲劇的なのは、やはり

タイタニック号の沈没でしょうか。

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一九一二年四月、豪華客船タイタニック号は、処女航海で

イギリスからアメリカに向かう途中、氷山に激突して沈没。

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乗員乗客二二〇八人のうち、なんと一五二二人が死亡したと

されています。

 

避難できた人のほうが少なかったのです。

世界最初の「SOS」が発信されたのは、このタイタニック号の

事故のときでした。

 

じつはこのとき、国際協定の遭難信号は、まだ「CQD」でした。

「SOS」に切り替わるのは、この年の六月からになっていたのです。

 

タイタニック号の通信士も、当然のことながら、はじめは「CQD」を

発信していました。

ところが途中で「SOS」に変更しています。

 

新しい信号を使う機会はもうないと思ったのか、「CQD」では

助からないと思ったのか定かではありませんが、信号切り替えの

時期より二ヵ月前に、すでに「SOS」を使っていたのです。

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