美しいはずのランの語源にがっかり
2020/12/11
ちょっと下世話な話になってしまいましたから、
今度は美しい話を。
花言葉は「美人」「華麗」。美しい「ラン」の花のお話です。
ヨーロッパでは一九世紀を中心に、珍種を求めて熱帯地方へ
危険な旅を企てる者が後を絶ちませんでした。
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「ラン狂の王」と呼ばれたライヘンバハなど、ランに
一生を捧げた人も少なくありません。
彼の収集品は今でもウィーン帝国博物館に残っています。
ランは英語で「orchis(オルキス)」か
「orchid(オーキッド)」。
けれどもじつは、この語源もギリシア語の
「orchis=皐丸」なのです。
意外ですね。
これはランに二つある塊茎が、學丸に似ている
ことからきています。
美しいランにふさわしくないルーツですね。
ギリシア神話では、サテュロスの息子オルキスが
バッコス祭に女官を犯した罪で八つ裂きにされ、
ランに変わったとされています。
そのため、ランの根からつくる生薬、サループには
催淫性があると信じられ、娼婦が媚薬として飲んだり、
精力増進剤や鎮痛剤、食用にもされました。
下世話な話に後戻りしてしまいました。
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