香水はそもそも薬だった!
2020/12/12
香料の歴史は古く、紀元前数千年前には
使われはじめていたといわれます。
現在の香料や「香水」とは位置付けが違っていたようです。
最初はすべて香薬、つまり薬の一種だったのです。
香水は英語で「perfume(パフューム)」ですが、
語源はラテン語の「Par(~を通して)」と「Fumum(煙)」。
「煙を通して」という意味からもわかるように、香料とは、
古代の人々にとっては宗教的な儀式のなかで、焼香による煙を
通して使われるものでした。
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いろいろな草、根、樹皮、樹脂などから、芳香があって
日持ちがし、防臭や殺菌効果のあるものが香料だったのです。
代表的なものは、ミイラに使われた乳香や没薬、仏像に
使われる白檀などがあるでしょうか。
その後、文明の発達によって香料も細分化しましたが、
それらは常に何らかの薬効のあるものでした。
現在のような化学合成による香料が開発されたのは
一九世紀の中頃。
それまで上流階級だけのものだった香料は、化学合成香料の
出現によって大衆化していったわけです。
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