「羊羹」と「ういろう」は全然違う!
2020/12/11
羊羹とよく似ている和菓子に、名古屋名物の
「ういろう」があります。
羊羹の一種と思っている人もいるかもしれませんが、まったくの別物。
羊羹はあずきを主原料にしていますが、ういろうは米粉が主原料です。
米粉と砂糖とでんぶんを混ぜ、蒸してつくります。
スポンサーリンク
起源も、ういろうと羊羹はまったく別です。ういろうも羊羹と同じく中国
から伝わったのですが、伝わったルートが別なのです。
六〇〇年ほど前、元朝の礼部員外郎という官職にあった陳宗敬
という人が日本に移住してきました。
礼部員外郎とは、薬を調達する官職で、この人はセキや痰に
効く薬を日本にもたらした人です。
この薬の名前を、官職の名前からとってういろうと呼んだのですね。
彼は、薬といっしょに和菓子のつくりかたも日本に伝えたのですが、
その和菓子が、彼の薬と見た目が似ていました。
それで、和菓子のほうも、ういろうと呼ばれるようになったのです。
官職の名が薬の名になり、さらには和菓子のういろうの名に
なったというわけです。
スポンサーリンク