飛行機が行きと帰りでかかる時間か違うワケは?
2020/12/11
飛行機は同じ路線でも行きと帰りで「飛行時間」が違います。たとえば、
ある年、ある航空会社の四~六月の成田~ニューヨーク便の時刻表を見ると、
行きは一二時間二〇分なのに対し、帰りは一三時間四〇分と、一時間二〇分
も違うのです。
理由は行きと帰りで経路が違うこともありますが、
それより大きいのは上空に吹く風の影響です。
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成田~ニューヨーク便の航路の上空には、西から束へ偏西風
(ジェット気流)と呼ばれる強い風が吹いています。
国際線が飛ぶ高度一万メートルでは、この風の最大時速は三六〇キロ。
ボーイング747の時速約九〇〇キロと比べてもいかに
強い風かがわかります。
飛行機のスピードには、大気に対する「対気速度」
と地面に対する「対地速度」が関係します。
たとえば極端な話、飛行機の進行しようとする方向と
風の向きが反対の場合、飛行機の対気速度が三〇〇キロを
示していても、風が三〇〇キロで吹いていたら、地上から
見た対地速度はゼロ。
つまり空中で静止していることになります。
ニューヨークから成田への飛行機は、偏西風に向かって
飛んで来ます。
風で押し戻されつつ飛ぶので、時間がかかるわけです。
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