うんちく「福神漬」と「マトリョーシカ人形」と「ハンバーガー」
2020/12/11
-
「福神漬」の由来は「七福神」にあり
カレーライスには「福神漬」がつきものですね。
この福神漬、カレーに添えるぐらいだからインドの漬物かと思ったら、
発祥は日本なのです。明治のはじめ、東京の野田清左衛門という人が
考案したといわれています。
また、福神漬という名前も、意外なものにちなんでいます。
なんと七福神にちなんでつけられた名前なのです。
名付け親は、野田清左衛門にネーミングを頼まれた梅亭という人。
この人の家の近くに、七福神の一人、弁天様が祀られていたのですね。
上野の不忍池の弁天様です。
梅亭の家が弁天様の近くにあったこと、漬物にした野菜が七種類たった
ことから、漬物を七福神になぞらえ、福神漬としたのです。
スポンサーリンク
-
ロシア名物の人形のルーツは箱根だった!
七福神は民芸品などのモチーフにもなっていますが、
その一つに、かつて箱根でつくられていた「出る出る七福神人形」
というのがあります。
大きな人形に小さな人形が入った入れ子細工の七福神なのですが、
この人形、なんと、ロシア名物として知られる「マトリョーシカ人形」
のルーツだったのです。
明治時代、箱根には外国人の別荘や保養所がたくさんありました。
保養所の一つに滞在していたロシアのマモントフ夫人という女性が、
帰国するとき、「出る出る七福神人形」をお土産に持って帰りました。
マモットフ家は裕福な家で、お抱えの工芸品職人をおいていたので、
マモットフ夫人はその職人に七福神人形をまねた入れ子細工の人形を
つくらせました。
このとき人形のモデルになったのがマトリョーシカという名の
女性だったのです。
そこからロシアの女の子の入れ子細工人形は、マトリョーシカ人形
と呼ばれるようになったのです。
スポンサーリンク
-
ハンバーガーのアイデアはロシア生まれ
マトリョーシカ人形は日本発のアイデアがロシアで広かった
ものですが、ロシア発のアイデアが変化して世界じゅうに
広まったものもあります。
驚くかもしれませんが、それはハンバーガーです。
ハンバーガーのルーツになった食べ物を考案したのは、ロシア東部の
タタール地方に住むタタール人(モンゴル人)でした。
彼らは羊を遊牧し、羊肉を生のまま細かく削った料理を毎日
食べたといいます。
これがロシア人たちに伝わり、さらにロシアとさかんに
交易をしていたドイツ人にも伝わっだのですが、ドイツ人は
これがとても気に入ったのでしょう。
羊肉を牛肉に替え、タマネギやアンチョビやスパイスを加えて
アレンジし、タタールーステーキを生み出したのです。
タタールーステーキは、今でもドイツで食べられています。
そのうち、タタールーステーキを焼くと非常においしい
と発見した人がいました。
そこからハンバーグが生まれたのです。
ハンバーガーが誕生したのは、その後のこと。
ドイツからアメリカに移民した人々が、パンでハンバーグを
はさんで食べることを思いつきました。
このハンバーガーは、手軽に食べられることもあって、
一気に広まったというわけです。
スポンサーリンク