うんちく・豆知識・雑学 「白バイ」と「燃料タンク」と「湯たんぽ」
2020/12/11
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白バイはかつて赤バイだった!
車で高速道路などを走っていると、「白バイ」がサイレンを鳴らして、
車を追いかけていることがありますね。
あの白バイ、じつははじめから白かったわけではありません。
おまわりさんがバイクに乗って交通違反を取り締まるようになっだのは、
一九一八(大正七)年からですが、このときには、バイクは赤く塗られてい
ました。まるで郵便配達みたいですね。
その名も「赤バイ」。
赤バイは、ドライバーたちに恐がられ、ずいぶん活躍したようです。
はじめはたった六台たった赤バイは、次第に増員され、東京以外にも
広まっていきました。
赤バイが白バイに変わったのは、一九三六(昭和一こ年のことです。
欧米諸国が白バイを用いているので、それをまねたといわれています。
それに、白が「平和と清潔」をあらわす色だからという理由もあったようです。
一種のイメージ戦略ともいえますね。
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意外なモノがバイクの燃料タンクに!
赤バイ時代、バイクはまだまだ輸入品でした。国産バイクがつくられるように
なっだのは戦後になってからのことですが、その元祖となった乗り物を
ご存じですか?
「バタバタ」という名前の、ずいぶんユニークな乗り物だったのです。
バタバタを考案したのは、ホンダの創業者、本田宗一郎さんです。
時代は一九四六(昭和二二年。戦争が終わってまだ一年ほどしかたっていない
混乱期のことでした。
彼は、友人の工場に陸軍用の小型エンジンがたくさん余っているのを見て、
自転車に補助エンジンとして取りつけることを思いつきました。
でも、「燃料タンク」がありません。なにしろ、戦後の物資不足の
時代です。
そこでなんと「湯たんぽ」を利用しようというアイデアがひらめいた
のです。
この乗り物は、バタバタと音を立てて走るので、「バタバタ」と
名づけられました。
バイクというより、廃物利用の原付自転車といったほうがいい乗り物ですが、
これこそが、日本のバイク製造の出発点になったのです。
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湯たんぽのデコボコは必要なのか?
一時は乗り物の燃料タンクに転用されるほどたくさんあった湯たんぽですが、
近頃ではあまり見かけなくなりました。
この湯たんぽ、表面がデコボコしていますが、何のためだと思いますか?
ただのすべり止めだと思ったら、あれには大きな意味があるのです。
湯たんぽは、使っているうちに中のお湯が冷めてきます。すると、
体積が小さくなりますから、そのぶん、内側から外側に向けてかかる圧力が
小さくなります。
それまで外側からかかる大気の圧力と内側からの圧力がつり合って
いたのに、内側からの圧力が小さくなったら、押しつぶされてしまいますよね。
押しつぶされないためには、強度を強くしなければなりません。
そこで施した工夫が、あのデコボコなのです。デコボコにしておくと、
ただの平面よりも強度が増すので、お湯が冷めたとき、外側からかかる
圧力で押しつぶされずにすむというわけです。
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