うんちく・豆知識・雑学 「畳」と「香り」と「粘土」
2020/12/12
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関西と関東では一畳の広さがこんなに違う
部屋の広さをあらわすのに、「六畳」「四畳半」など、「畳」
という単位をよく使いますね。
畳の部屋だけでなく、カーペットやフローリングの部屋まで、
「六畳」などと「畳」を使って広さをあらわすのですから、
それだけ「畳」の単位が定着しているのでしょう。
ところが、この畳一畳の広さ、全国一律ではないのです。
関東と関西で違うということをご存じでしたか?
関西では「京間」といって、六尺三寸(一九〇九ミリ)
×三尺一寸五分(九五四ミリ)の畳が使われていますが、
関東の「江戸間」は、五尺八寸二七五七ミリ)
×二尺九寸(八七九ミリ)しかありません。
名古屋周辺はその中間で、「間の間」といい、
六尺(一八一ハミリ)×三尺(九〇九ミリ)です。
面積を比べると、関西の畳は関東の1.18倍の
広さになっています。
こんなに違うと、関西の人が関東に引っ越したとき、
部屋を狭く感じたり、家具がうまく配置できなくて
困ったりすることもあるかもしれませんね。
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新畳の香りを保つ意外なモノ
新しい畳はいい「香り」がしますね。
あの香りはもちろん、畳の素材になっている
イグサの香りに違いありません。
でも、イグサだけでは、香りはあんなに長持ち
しないのです。
香りを長持ちさせるのに大きな役割を果たしている
ものがじつはあるのです。
何だと思いますか?
それは、「粘土」なのです。
イグサは、刈り取ったあと、すぐに天然の
粘土に浸けます。
すると、イグサのあのいい香りが長持ちするのです
。
この方法は、「泥染め」と呼ばれています。
粘土にこんな使い道があるとは、驚きです。
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薬に使われている粘土
粘土は、もっと意外なところでも使われています。
なんと薬にも使われているのです。
たとえば、酸性白土や活性白土という種類の粘土は、
食中毒や薬物中毒の毒を取り除いたり、胃腸の解毒や
下痢止めをしたりするはたらきがあるので、胃腸薬に
用いられています。
また、これらの粘土は、慢性便秘の治療薬にも
利用されています。
粘土が腸管から水分を吸い取って、ウンチとくっつき、
ウンチをやわらかくしてくれるので、便秘に効くのですね。
これらは内服薬ですが、粘土はこのほかにも、ベビーパウダーや
湿布薬など、外用薬にも使われています。
薬としてずいぶん活躍している粘土ですが、もちろん、
粘土なら何でもいいというわけではありません。
薬に粘土を使うときは、それぞれの薬に適したものが
選ばれているのですから、当然素人が勝手に粘土を口に
入れたりしてはいけません。
くれぐれも便秘だから工作用の紙粘土を薬代わりに
……などという乱暴なことはしないように。
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