アバウトな単位「バーレル」
2020/12/11
飛行機の灯油も自動車のガソリンも、どちらも原油から
精製されます。
その原油の輸入量などをあらわすときに「バーレル」
という単位が使われますが、これがどれくらいの量か
ご存じでしょうか。
じつはこの単位、場所や入れるものによって量が
変わるややこしいものなのです。
バーレルのもともとの意味は「樽」。ヨーロッパでは
樽にシェリー酒を入れて運んでいました。
樽の大きさはまちまちですが、だからといって、単位で
あるバーレルの量が変わってもいいとは思えません。
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イギリスではIバーレルが三六ガロン、アメリカでは
三一・五ガロンと定められています。
ところが、「ガロン」自体がイギリスで約四・五四六リットル、
アメリカで三・七八五リットルと食い違うのです。
つまり、一バーレルは、イギリスは約一六三・六リットル、
アメリカは一一九・ニリットルになります。
このほか、塩は二八〇ポンド、セメントは三七六ポンド、
と重さの単位になってしまいます。
さらに、重さの単位「ポンド」にも
「常用ポンド(約四五三・五九グラム)」と
「薬量(トロイ)ポンド(約三七三・二四グラム)」
がありますから、こうなるともう、わけがわかりません。
それでも、石油はIバーレル四ニガロン。これはアメリカの
バーレルで約一五九リットルになります。
これは、五〇ガロンの樽に入れて運んでいるうちに
目減りして四ニガロンになったものが、正式な取引の単位に
なったといいますから、まさに日本の。
どんぶり勘定”ならぬ。樽勘定”といったところでしょう。
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